夜明け

午前４時

何故か目が覚め

無性に走りたくなった

ジョギングでは無い　無論バイクでだ

いつもの様に

革のパット付パンツを履き

Tシャツの上に胸部・脊髄プロテクターを羽織る

寒さ対策の為　ネックウォーマーをダブルで巻き

ジャケットは私定番のPOWERED-RJ

私はこの出で立ちで夏も通す

（流石にネックウォーマーは無いが）

グローブにはインナーを装着し

ワークブーツで足を守り

最期にヘルメットを被る

気温２度

適度に気持ちいい

自宅より目の前を通っているR１

暖機を行い

R１に出る

最初はバイクが馴染むまで法定速度で走る

頃合を見て徐々に加速して行く

夜明け前のR１は

まさに皆競争している様に

１００Kｍ/ｈを越える速度で走っている

流れに乗らなくては

逆に危うくなる・・・が

当然　速度を出せる区間とそうでは無い区間が有り

無闇にアクセルを開ければ良いと言うものでは無い

信号の有る交差点等では

信号を無視して突っ込んでくる馬鹿も居る

脇道から確認もせずに出で来る愚か者も居る

そんな奴らの巻き添えを食わない為には

自ずと速度コントロールと

自車位置と周囲の車との確認を行いながら

命を守る領域で走る事になる

手の指先が痺れてきたが

何故か心地よい

（マゾか？）

しばらくすると海が見えてきた

夜明け前の海

遠州灘と言われている処だ

さぁ此処から浜名バイパス

快適速度までアクセルを捻るぞ（笑）

トップギアで９０００回転

脳天を突き抜く様な快感が身を包む

東の水平線の彼方より明るく成って来た

おーい

夜明けだよ～

とても清々しい空気だ

思わず路肩にバイクを止め

朝焼けに見とれてしまった

寒さも快感になるほど気持ちが良い

空が白々と明けて行く頃

車の数が増えてきた

快適速度はここらで終わろう

浜辺ではサーファー達が

波を待つかの様に波際で佇んでいるのかな？

その向こうに

伊良湖岬が見える

さぁ

今日も一日が始まる

家に帰って

いつもの生活に戻ろう

PorcoRosso