2012年4月10日火曜日

大事な仲間が死んだ
GPZ900Rに乗っていた
三十代半ばの気の良い男だった


ガソリンスタンドに入ろうと右折した車の横っ腹に突っ込んだ と言う事だ


見通しの良い直線路で それは起こった
車のドライバーは単車には気づいていたが まだ間に合うと思って道路を曲がろうと横切ったのだ


右手首が折れ 骨が突き破って出ていたらしい
ドクターヘリの中で 潰れた肺が致命傷で命が途切れた

彼はそこで命を使い果たす運命だったのかも知れないが


でも悔しい

初対面の時 俺に単車の部品を笑顔で作ってくれた
いつか珈琲をご馳走する…
その約束を果たせないまま去って行った

辛くて悔しくて苦しい
死ぬ事に意味なんて要らない
もう会えないのが信じられない



いつだって
死への準備なんかしていない


死ぬかもしれない・・・確かに命を曝して走ってはいるが
死ぬ為に走っているのでは無い
生きる為に走っているのだ


まして
死ぬ覚悟なんてしている訳は無い


胸への強打
肺がつぶれていた・・・

もしかすると
胸部プロテクターをしていれば・・・とも思う

身を護る為
命を落とさない為に施す準備は
可能な限り行う

やれるだけの事を行って
それでも命を落としたら それはもう運だ

でも 死を覚悟をしている訳では無い
死なない為にもがいているのだ


尊い命が失われた

ただ もう 冥福を祈るしかない

死ぬまで走っていた彼に 無駄な死では無いという事を・・・
それを我々は 行動で彼に見てもらわなければ成らない

悔いの無い様に


三孝


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

辛い出来事です…

ブログを拝見していて、kさんの事を思い出しました。
・・・言葉になりません。

mj

ポルコロッソ さんのコメント...

死への準備なんかしていない

まして 死ぬ為に走っている訳ではない


単車が死へと導くのではない

生への渇望が薄れたときが危ういのだ


惨めでも苦しくても

瞬間瞬間を生き抜く事に渇望するのが

命ある者の性なのだ


我々は

微温湯の中で暮らしているうちに

命の尊さを 渇望する意欲を失っている


弱肉強食とは 生き抜く為の最低限のルールなのだろう

それを忘れた時

死は音もなく忍び寄る


今一度奮い起こさねばならない


クラブ ベレロフォンは

その為のきっかけに成るよう在ろう


新たに心に線引きをする




三孝